空気を包む布 / インドのカディコットン

インド中部、マヘシュワールという小さな町。古くから織物の町として知られ、何世代にもわたって手織りの技術が受け継がれてきた場所です。

 

 

けれど近代化や大量生産の波の中で、その産業は少しずつ衰退し、多くの人が仕事を失っていきました。

 

 

そんな状況の中で生まれたのが、WomenWeave。
WomenWeaveは、「手織りの仕事を通して女性たちの暮らしを支えること」を目的に活動する団体。安定した収入を得ることが難しかった女性たちに技術を伝え、自立につながる仕事を生み出しています。

 

 

このカディコットンのブランケットに使われているのは、「Gudi Mudi」プロジェクトから生まれた布。Gudi Mudiとは、現地の言葉で「くしゃっとした綿」という意味。

「カディ」とは、手で紡いだ糸を手織りして作られる、インドを代表する伝統的な布のこと。植民地時代には、マハトマ・ガンディーが人々の自立を促す象徴としてその普及に尽力したことから、「自由の布(The Fabric of Freedom)」とも呼ばれ、今もなお人々の暮らしの中で親しまれています。

 

 

使われているのは、オーガニックコットンを手で紡いだ糸。天然染料でやさしく染め上げられ、素材づくりから染色まで、一貫して自然由来。長く受け継がれてきた製法だからこそ、特別なことではなく、自然の恵みとともにものづくりをする姿勢が今も息づいています。

 

 

職人の手によって一本一本丁寧に紡がれた糸には、ほんのわずかな太さの違いが。その自然で不均一な糸を手織りすることで、糸と糸のあいだには機械では生み出すことのできない小さな隙間が生まれます。

 

 

近くで見るとわかる、織りの中にある自然な凹凸。均一ではないからこその表情があります。布の中に空気を含んだようなやわらかさ、さらりと軽やかな肌触り。そして、どこか包み込まれるような心地よさ。手仕事の跡を感じる風合いも、この布ならではの魅力なんです。

 

 

空気を含みやすく風通しのよい生地は、吸湿性や速乾性も抜群◎
驚いたのは持ったときの軽さ!まるで空気のような優しい軽さと肌触りなんです。
夏の暑さと冷房による冷え、そのどちらも感じやすいこれからの季節。嵩張らずに鞄へ入れておけるのは嬉しいですね。もちろん、寒い時季にはやさしいぬくもりを感じられるのも、カディならでは。季節を問わず、暮らしに寄り添ってくれますよ。

ストールや膝掛けとして使ったり、畳んだり長さを調節することで小さなスペースの目隠しやカーテン代わりにも。ソファに添えたり、ベッドに広げたり...使い方はアイデア次第で本当に様々。使い続けるうちに少しずつやわらかさを増し、自分だけの心地よい風合いへと育っていくのも、カディコットンの楽しみのひとつです。

 

 

中央インドで育てられたコットンを使い、糸を紡ぎ、織り上げるまでをできる限り地域の中で行うことで、農家、紡ぎ手、織り手の仕事がつながる仕組みを目指しています。一枚の布には、多くの人の手と時間、そして地域に受け継がれてきた伝統が織り込まれています。この一枚一枚には、美しい布としての魅力だけでなく、地域に残る織物文化を未来へつなぎたいという思いと、女性たちが自分らしく働ける環境をつくりたいという願いが込められています。

毎日の暮らしに寄り添いながら、その背景にある物語にも思いを馳せていただけたら嬉しく思います。


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